愛する人が亡くなるまでの家族の心境やそのときの様子を描写しています。C型肝炎発病-肝硬変-闘病生活-死-葬儀までの実録です。

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病院を出るまで

母が亡くなってからしばらくすると、病室を出る準備が始まります。

もちろん生きて退院することは何度も体験していましたが、亡くなってからの退院は初めてでしたので、勝手がよくわかりません。経験してわかりましたが病院を出るまでは、結構いろんなことを短時間で処理しなければならず大変だということです。

1:入院中に使用した身のまわりの片付け
2:母の体のお清め(着替え)
3:病理解剖
4:葬儀の段取り(場合によっては葬儀社の決定)
参考ページ:葬儀の豆知識

上記1から3までは看護婦さんや身内で手分けしてやるので、そんなに考えなくても先に進んでいきます。 2の[母の体のお清め(着替え)]は、身内で母の体をきれいに拭いてあげ、また姉が気を利かせて化粧道具を持ってきていたので、簡単なメイクもしました。

3の[病理解剖]はあくまでも遺族側が判断することですので、病院からの病理解剖の申し出を断ることもできます。母は生前から自分の病気の治療法などが、今後同じ病気で苦しんでいる人の助けになればと言っていました。家族は心情的に、母の体へメスを入れることに多少抵抗もありましたが話し合いをした結果、病理解剖をすることにしました。
また翌朝から病理解剖が始まるので、病院を出る時間がその分遅くなることになります。
結果的に母が亡くなってから、病院を出るまでは約12時間かかりました。

4の[葬儀の段取り(場合によっては葬儀社の決定)]が今後大事になってきます。 母の身支度が終わり、ストレッチャーに乗った母が病室から出ると、白衣を着た男性(*1)がエレベーターホールの前で待っていました。 その男性は物腰柔らかく一見病院のお医者さんのような雰囲気です。『ここからは私が担当させていただきます。霊安室までご案内いたします。』と一言我々に話しました。
私は白衣を着た男性が何者か知っていましたので、『‘天国からの使者’が現れたなあ。やっぱり母は死んじゃったんだな・・・』と心のなかでつぶやきました。しかし父や姉はそのとき白衣の男性が誰だかはわからなかったかもしれません。

この病院は、都内の大きな総合病院でしたので、地下にある霊安室まではエレベーターを乗換えたり、入り組んだ暗い廊下を迷路のように進み、やっと目的地の霊安室に着きました。
霊安室に着くと白衣の男性は名刺を我々に渡し、『ご葬儀会社はおきまりでしょうか?』 とたずねてきました。私は母が余命宣告されたときに事前に葬儀会社を調べ、すでに決めていましたから、『すでに決めている葬儀屋さんがあるので・・・』と丁重にお断りましました。もしその時点でなにも葬儀社に連絡をとっていなかった場合は、おそらく病院に出入りしているこの葬儀会社に葬儀を依頼することになったと思います。
その日は一旦自宅に戻り、翌日私は病院へ行き事前に連絡をしておいた葬儀社が手配した寝台車に乗って病院をでました。

母が亡くなってから約24時間後でした。

(*1)白衣を着た男性・・・病院に待機している葬儀社
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01 序章 02 慢性C型肝炎とのつきあい
03 いつものこと 04 一度目の入院
05 退院 06 二度目の入院 - 闘病のはじまり -
07 病院からの呼び出し 08 余命宣告
09 最期の日 10 病院を出るまで
11 葬儀打ち合わせ 12 通夜
13 葬儀・初七日 14 火葬
15 葬儀後 16 49日・納骨
17 まとめ
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