愛する人が亡くなるまでの家族の心境やそのときの様子を描写しています。C型肝炎発病-肝硬変-闘病生活-死-葬儀までの実録です。

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葬儀打合せ

病院を出てから無言の母は自宅でなく、戸田葬祭場へ向かいました。

けして戸田葬祭場(*1)が母の通夜・葬儀をおこなう場所ではありません。
戸田葬祭場に向かった目的はエンバーミング(*2)を行う為です。
私は医師から母の余命宣告をされたとき、ある葬儀社に母の病状を相談したところ、腹水がたまって亡くなった方をたくさん経験されており、ドライアイスだけの外的処置だけでは、とても清潔で美しいお別れはできないと、話を聞いていたからです。

エンバーミング処置にはドライアイスよりも費用的にかかりましたが、結果的に家族は大満足でした。エンバーミング処置後は闘病中にたまった腹水や、はれあがった顔やお腹・足のむくみもなく、黄疸で黄色くなった顔も復元メイクをしてもらい感染症を気にせず安心して母の体に触れることができました。

葬儀社との打合せに関してはというと、母の生前のときに葬儀屋さんから葬儀費用や段取り等を大方聞いていましたので、 1:通夜・葬儀日時・斎場の決定
2:会葬者数の確認(料理や返礼品に必要な為)
が決まれば問題ないレベルまで葬儀段取りができていました。
その結果、時間や余分な葬儀費用 *3も短縮できたかと思います。
また母が亡くなってからの家族は、親戚・知人への連絡にてんてこ舞い状態でしたから、落ち着いて心配なく通夜・葬儀に望むことができたのです。

もし母が亡くなってから葬儀屋さんと始めて顔をあわせ、葬儀の段取りや費用について決定していったら、限られた時間な為に葬儀屋さんの言うがままになっていて、ひょっとしたら費用的にも内容的にも納得いく葬儀ができなかったかもしれません。

多くの方がそうかと思いますが、私の場合も最愛の母が闘病で苦しんでいる最中、葬儀屋さんと打合せするのは少々心が痛みましたが、葬儀準備に関する不安もなく心のゆとりもでき、結果的に母とゆっくり向き合う時間もできました。

(*1)戸田葬祭場(戸田橋斎場)
東京都板橋区舟渡にある火葬場併設の総合斎場。

(*2)エンバーミング
遺体の保存処置として一般的なドライアイスを使用しない感染症防止の最善策処置。また故人の生前の自然な状態を復元する処置も。

(*3)余分な葬儀費用
事前に葬儀社と納得いく費用と葬儀段取りを打ち合わせていれば、いわゆる葬儀のプロである葬儀社と葬儀の素人である喪家側で、費用に関する起こりがちなトラブルをなくすことができる。

« 病院を出るまで 通夜 »
01 序章 02 慢性C型肝炎とのつきあい
03 いつものこと 04 一度目の入院
05 退院 06 二度目の入院 - 闘病のはじまり -
07 病院からの呼び出し 08 余命宣告
09 最期の日 10 病院を出るまで
11 葬儀打ち合わせ 12 通夜
13 葬儀・初七日 14 火葬
15 葬儀後 16 49日・納骨
17 まとめ
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